2019年01月15日

電視観望をやってみた

ずいぶん久しぶりの更新になってしまいました。



天体用パソコンの新台入荷やソフト関連の最新版への入れ替え、フラット用EL板の作成やバッテリーの工作などゴソゴソやっていて、インドアな生活が続いています。正月休みがあったのでちょっと頑張ればそういった雑務は片付いたはずなんですが、やっぱりごろごろ過ごしてしまいました・・・寒いし。



先日最近ブーム?の電視観望のテストをやってきました。昨年新調した惑星撮影用のカメラ、ZWO ASI290MCを使って淡い星雲や銀河をパソコンモニターにライブで映し出そうという試みです。月や惑星などの明るい天体ならともかく、暗い星雲を動画で写すなんてことはちょっと前なら数十万するような超高価なCCDカメラが必要で、映せたとしてもモノクロなのが当たり前でした。でもいろんな方々のブログを拝見するに、今では3〜4万のカメラでカラー映像が楽しめるとか書かれており、正直「ホンマかな?」とすぐには信じられないほど性能が進歩しているみたいです。



場所は岡山県加賀郡吉備中央町のI公園。自宅から車で1時間ほどのところにある好観測地です。使用鏡筒はVixenのED80Sf。D=80mm fl=600mm F7.5のお手軽観望用のED屈折です。ASI290MCのセンサーが小さいため、このままだと焦点距離が長すぎるということなので、カメラの31.7mmアダプター先端に取付け可能なIoSystemsIncの 0.5X フォーカルレデューサー を購入。さらにIDAS LPS-P2光害カットフィルターを装着します。(観測地の光害はごく少量ですが、主に色表現の確認のため)使用ソフトはSharpCap 3.2の無料版。機能的に電視観望に向いてるらしいです。

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まず手始めにオリオン座のM42を導入。

42.jpg

Exposure 500ms Gain 500


明るい、そしてでかい。
冬を代表する明るい星雲なので、これぐらいならどうにか写せるだろうとは思ってましたが、特にトラペジウム辺りの中心部がすごく明るく、ちょっと感度を上げるとすぐに白飛びしてしまいます。暗い周辺部との両立が難しい。とにかく想像以上の高感度で好感触。



セッティングして初めてわかりましたが、この0.5Xレデューサーだとフリップミラーを装着した状態ではフォーカス位置が前過ぎてピントが合いません。縮小できずに完全にはみ出してしまいました。このレデューサーを使うなら、フリップミラーを取り外したうえで2インチ→1.25インチ変換アダプターを使用するしかないですね。またMORE BLUEさんで購入するか・・・



カラーバランスとか拡大率とかいろいろ難はありますが、これだけライブで写れば十分じゃないでしょうか。何よりピンクに色づいていることがグッド!眼視じゃ色までは分かりませんから。




気を良くして、馬頭星雲はどうだろうと向けてみると

batou.jpg

Exposure 4.0s Gain 500



これって写ってる?写ってるよね?
暗いながらも赤い星雲をバックに馬の頭部の輪郭が浮き出ているではないですか。ショボく見えるかもしれませんが実はオドロキの結果で、望遠鏡を使っても眼視ではまず見えないシロモノです(少なくとも自分は見たことがありません)。SharpCapのパラメーター設定がまだよくわかってないのでこんな画像ですが、研究すればもっと良くなると思います。それにしてもあの暗い馬頭星雲が見えるんなら、大概の天体はOK
なんじゃないでしょうか?何ともすごいとしか言いようがありません。ちなみに馬頭星雲の近くにあるNGC2024(燃える木)も暗黒帯がはっきり見えていました。口径8cmですよ!




最後に銀河もテスト。かみのけ座のNGC4565です。銀河も見事に写し出してくれます。

4565.jpg

Exposure 3.6s Gain 517



そのほか、画像はありませんがM51子持ち銀河はぐるぐる渦巻と伴銀河へつながる腕が見えるし、M97ふくろう星雲は二つの目玉に加えて本体が緑、外側が赤の色合いまで見えていました。恐るべし、電視観望。



自動導入の架台だと次から次へと天体を巡る「天体サーフィン」が可能です。改造デジイチで撮った写真に比べると画質は劣りますが、(ほぼ)リアルタイムで、しかもカラーで星雲や銀河が見える楽しさは格別です。



天体観望会などで、お客さんに望遠鏡を覗いてもらう機会もあったとしても、うまく覗けなかったり、星雲が暗すぎてわからなかったり、見えても色が付いてないので少しがっかりしたりと残念に思うことがあります。その点電視観望はお子さんでもよく分かるし、大人数で見ることもできるので強力な武器になりそうですね。眼視には眼視の良さがあり、取って変わることはないでしょうがこれからの星見は電視観望が大きなウェートを占めてくる気がします。
posted by Northerncross at 22:11| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年08月07日

大接近を過ぎた火星

大接近を3日過ぎた火星です。



今回から「サマーセール」の誘惑に負けて買ってしまった新しいCMOSカメラを使っています。これで模様が写らなかったら、もうダメだろうなとは思っていましたが、最接近のあたりから少しづつ火星の砂嵐も収まってきたこともあり、何となく形にはなったような・・・



R200SSでは拡大率を上げると濃淡がほとんど消えてしまうので、前回の半分程度に抑えています。不本意ですが仕方ないですね。あんまり拡大せずに遠目でご覧くださいw



キャプチャーソフトもSharpcapに変更(を余儀なく)しましたが、これがまた手の掛かるシロモノで、なんと日本語のマニュアルがありません。Google先生にお願いして鋭意翻訳中なので、一通り使い方が慣れたらもうちょっとマシになるかも知れません。とりあえず視直径が20秒あたりまでは火星を追っていくつもりです。



2018-08-03-1450_4wb03.jpg


2018.8.3 23:50 R200SS 2.5xPowermate ASI290MC LPS-P2フィルター使用
Sharpcap3.0 640x480 30fps Gain=229 Exp=1/200sec 1min
AS!2でDebayer処理後スタック RS6.1 De-rotation4枚 PsCC





posted by Northerncross at 09:27| Comment(0) | 天体 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年07月13日

大接近中の火星だけど・・・

火星が大きくなってきました。



望遠鏡で覗くと、2か月前にくらべて見違えるような大きさになっています。肉眼で見ても、東から昇ってくる姿が本当に明るく、そして赤い。でも・・・



今火星は大規模なダストストームに見舞われています。要するに砂嵐ですね。火星なんて荒涼とした砂漠みたいなもので、そりゃ砂嵐ぐらい起きるだろうとも思えますが



この火星のダストストームはたちが悪く、たちまち火星全土に広がって表面を覆いつくし、地表の様子をほとんど見えなくしてしまいます。しかも一度発生すると数か月収まりません。



7/10夜の火星の様子です。写真で撮るとそれなりに模様が写ってるようにみえますが、これは画像処理で濃淡を強調しているからであって、実際望遠鏡で覗くとのっぺりとしたただのオレンジ色の玉にしか見えません。



video0114-111_g4_ap85_conv2.jpg

R200SS Neximage5 5xPowermate iCap2.3 25fps 1/50sec Gain59/63 1min4setをコンポジット AS!2 RS6 PsCC



表面の左上にある斑点は、標高27,000m(!)のオリンポス山です。砂嵐の上に頭だけ出してる状態ですね。今ここに登れば、遥か地平線にまで広がった赤い雲海が見えることでしょう。もうちょっと写ってもいいと思うのでまたチャレンジします。



ちょうど夏休みに入ることもあって、火星の観望会には多くの子供さんが集まることと思いますが、こんな火星しか見せてあげられないのは残念です。それでも喜んでもらえるのかな?
posted by Northerncross at 10:36| Comment(0) | 天体 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする