2024年07月20日

初夏

また暑くて長い夏がやってきそうです。



日本で四季が無くなるとかあちこち言われていますが、実感として、特に秋がはっきり分からなくなってきた気はします。これまで暑かったのに、ある日を境に急に寒くなる印象…



星見をする人は、星座で季節を感じ取ることができるのでまだマシかも知れませんが、なんとも寂しいことです。





さて、初夏の楽しみといえば紫陽花、ホタル。そして釣りではやはりキスでしょうか。ショアから投げ釣りをする方が一般的だと思いますが、今回も船釣りでやってきました。



久しぶりにも関わらず、相変わらず?の釣果でピンギス(3枚に開けないような小さいサイズのキス)から20cmオーバーまで、数は少ないながらも楽しく遊べました。
キス.jpg



ピンギスは内臓とウロコを取った上で、味噌と生姜、大葉を加えて包丁で骨ごと細かく叩き、なめろうにしました。どんな魚でも間違いなく美味い調理法。お酒が進みます。
なめろう.jpg





続いて山菜の話題。釣りとは別の日になりますが、山道の脇にホタルブクロが咲いているのを見つけました。
ホタルフクロ5.jpg



キキョウ科の多年草。 初夏に大きな釣り鐘状の花を咲かせる。和名「ホタルブクロ」は、子どもが本種の袋のような花にホタルを入れて遊んだことに由来する。また、「火垂る袋」で提灯の意味から、チョウチンバナの別名もある。その他の別名に、ツリガネソウ(釣鐘草)、アメフリバナなどがある。(Wikipedia調べ)



花や若苗は食用になります。汚れていない花を数輪摘んで持って帰りました。
ホタルフクロ4.jpg



がくの部分やおしべめしべを取り除き、花びらだけ残します。きれいに洗い、熱湯でさっと茹でたあと、重ならないようにざるに広げて粗熱をとります。こうすれば水にさらさなくても歯ごたえが残るようになります。



白い花なのに、なぜかゆで汁は黄色くなります。不思議ではありますが、この冷ましたゆで汁に花を戻し、甘酢を加えると…
ホタルフクロ3.jpg

ホタルフクロ2.jpg



なんと、花もゆで汁も鮮やかなピンク色に変わります。酸に反応して赤くなるわけですね。実にキレイ





シャキシャキした心地よい歯応えです。たくさん食べるような性質のものではないので、料理に彩りを添える目的で利用したら良さそうです。サラダとか、酢の物の彩り添えとか、ちらし寿司とか。素麺の付け合わせにしてもいいかもです。
ホタルフクロ1.jpg
posted by Northerncross at 09:17| 岡山 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 風物詩 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年06月01日

電視観望の行方(その2)

(その1からの続き)

さて、当日狙った天体は以下のとおりです。

使用機材:Vixen ED80Sf  スーパーポラリス赤道儀  SharpCap pro v3.2.5892

リアルタイムでダーク引きはできるようになっています。モノクロ画像は全部処理していますが(10枚)カラーは引いたり引かなかったりしています。



Stack_83frames_664s_WithDisplayStretch.jpg

Stack_21frames_315s_WithDisplayStretch.jpg

Stack_83frames_664s_WithDisplayStretch-lrgb.jpg


上:ASI290MM IDAS LPS-P2 Gain450 8sec 82フレーム(656秒)

中:ASI290MC IDAS LPS-P2 Gain500 15sec 21フレーム(315秒)ダーク引かず

下:ステライメージ8でLRGB合成したもの。画像処理なし


もたもたしてるうちに高度が低くなり、カラー画像が貯まるころには望遠鏡がほぼ水平になってました。赤経方向の追尾が悪く、そのため画面上下が暗くなっています。まあSPなんで仕方ない部分もありますが、それはともかくカラー画像のなんとスタックしにくいことか。黒レベル閾値をガンガン下げてどうにかまとまりました。それにカメラを替えてピントを合わせ直すのにもけっこう時間が掛かってしまいます。

次の日の帰宅途中の道の駅でLRGB合成処理をしましたが、これ、ちゃんと合成できてますか?何か裏表が違うような・・・




Stack_65frames_1040s_WithDisplayStretch.jpg

Stack_32frames_457s_WithDisplayStretch.jpg


上:ASI290MM ZWO UV/IRカットフィルター Gain500 16sec 65フレーム(1040秒)

中:ASI290MC IDAS LPS-P2 Gain500 15sec 32フレーム(457秒)ダーク引かず


うみへび座のフェイスオン銀河。モノクロ画像の解像度は高く、8cmの筒でよくやったと思います。その1で書いたようにお父さんの双眼望遠鏡でいろいろ見せてもらっていたので、露出時間が長くなっています。やっぱりある程度は時間かけないといけないんだな。

その半面カラー画像の質は悪く、とりあえず渦を巻いているのがわかるだけ。総露出時間が足りていないということでしょうが、ここでもなかなかスタックの枚数が稼げず苦労していました。




Stack_41frames_820s_WithDisplayStretch.jpg

Stack_100frames_1500s_WithDisplayStretch.jpg


上:ASI290MM UV/IRカットフィルター Gain450 20sec 41枚(820秒)

下:ASI290MC LPS-P2? Gain450 15sec 100枚(1500秒)ダークあり


モノクロはまずまずですが、かなり流れているようです。ちょっと追尾が悪すぎるかも?カラー画像は相変わらず。この辺りから仕事の疲れが出てきたのか、カラー画像にフィルターを付けたかどうか覚えていませんw 多分LPS-P2だったと思うんですが・・・光害は無いんだし、こちらもUV/IRカットでよかったのにと今になって思います。たっぷり露出時間を掛けていますがその割には弱々しい感じ。

あと上のM83も同じですが、モノクロ画像とカラー画像の方角が合っていません。何やらグダグダの様相を呈しております。




Stack_27frames_540s_WithDisplayStretch.jpg


ASI290MC ノーフィルター Gain500 20sec 27枚(540秒)ダークあり


どうにか枚数を稼ぎ、遠目には多少まともな感じになりました。ノーフィルターのため、豚まんのように膨れ上がった星像になっております。ここで新入りのQBPフィルターを使い、フィルターごとの比較をする予定でしたがすでに集中力は切れパワー低下、またの機会に、ということになりました。




上のすべての画像は exactly as seen(パソコン画面の見たまんま画像)で残しています。普通ならfitsファイルで各コマを保存して自宅でダーク引き、コンポジット、その後画像処理をするもんだと思いますが、今回はあえて現場での処理後の画像をそのまま使っています。LRGB合成もモノクロ画像1枚、カラー画像1枚の合成です。

というのも、電視観望の本来の目的はやっぱり観測地での観望であって、画像は結果報告で十分な気がするからです。そもそも今の自分の機材では改造デジイチにも及びませんしw。観測地でのパフォーマンス発揮に集中し、記念(ブログのネタ?)として優良可の「良」ぐらいの画像が残せたらそれでいいんじゃないでしょうか。とりあえずまだ「可」もあげられませんけど。


カラー画像がうまくスタックできないのは大問題です。一般の方が対象の観望会では、やっぱりカラー画像で楽しんでいただきたいので。テストできなかったフィルターワークも含め、全然勉強が足りませんね。「ほしぞLoveログ」をしっかり読ませていただくことにします。


一方、自分一人の時や経験者が集まっての観望会ではモノクロ画像の方がそれなりに細部まで表現できるので面白そうです。カラーカメラに付け替えるのも手間なので、フィルターホイールを取り付けてL,R,G,Bそれぞれ残してみても面白いかも。うまくいくのかな?次回は20cm反射を持って行くことにします。



例のお父さんはもう寝てしまいました。南東の空には木星と火星が仲良く並んでいるのが見えます。今日もいい天気でしょう。


遠くからは、夏の到来を告げるホトトギスのさえずりが聞こえます。


ここで、今回のもう一つの目的を決行することにしました。ストーブに片手鍋をかけ、お湯を沸かし、サッポロ一番みそ味を投入。残しておいたウィンナーも放り込みます。できあがったラーメンはパソコン画面に映し出された天体を眺めつつ、鍋のまま食べました。



いやーうまいなー。



汁がパソコンに飛ばないように気を付けて食べないとね。



七味と生卵持ってくれば良かったかな。
posted by Northerncross at 23:10| 岡山 | Comment(0) | TrackBack(0) | 天体 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年05月30日

電視観望の行方(その1)

ずいぶん久しぶりの更新です。リンクとか切れてしまっているものもあるし、大掃除が必要ですね。そのうちやりますw




さて、流行りの電視観望、自分も最近メインでやっております。


5/27に高梁市の星見ポイントに電視観望目的で行ってきました。標高300mの高台にあり、東〜南〜西まで地平線の高さに山々が連なっているところです。


どうせ一人だし、好き放題やっても問題なかろうということでUNIFRAMEのお鍋一式、ガソリンストーブ、袋ラーメンとウインナー、それとノンアルコールビールも持っていきました。機材はED80Sfと、いまだ現役の同じくVixen SP赤道儀(1軸ドライブ)です。カメラはASI290MC、290MMの2台持ち。


風景.jpg


セッティングが終わり、北極星が見えるまでとりあえず休憩です。フライパンで焼いたウインナーをつまみに早速一杯。




極軸合わせはSharpCapのPolar Alignを試してみました。ED80Sfの焦点距離である600mmのままではちょっと無理そうだったので、ピントがきっちり合わず使い道のない1.25'x0.5レデューサーをはめ、300mmでやってみます。いつものように極軸望遠鏡で合わせた後、望遠鏡を極軸に向けます。

北極星がパソコンの画面内に入ると自動的にSharpCapが星の位置を認識するので、良さそうならNEXTボタンを押します。次に北極星が画面から外れないように約90°赤経軸を回転。うまくいくと「この星をここまで持っていけ」という矢印がでるので高度や水平軸を調整し、GOOD表示が出ればOK。簡単でした。




最初はω星団。全天で最大の球状星団でありながら高度が南に低く、北海道では見えません。ここでの南中高度は10°ぐらいでしょうか(適当)。

この星見ポイントは岡山市、倉敷市、福山市から直線距離で約40kmほど離れていますが、遮る山が低いため南側は結構明るいです。夜半を過ぎると明かりが消えてだいぶ暗くなるとはいえ、あんまり時間が経つと星団自体が沈んでしまいます。仕方ないのでまずはASI290MM+LPS-P2で狙います。


omega mm.png


ケンタウルス座の恒星から目盛環(!)でなんとか導入し、いろいろいじくっていると何やら車の音、そしてヘッドライトが・・・この公園の管理者の方かな?とか思っていると、車から大型の三脚をおろしている模様。おや、同業者かも?とりあえずこちらから挨拶しておこう。




どうも〜こんばんわ 「あ、どうもこんばんわ」

あの〜写真とか撮られる予定ですか 「いや、観望だけです。そちらは写真を撮られてるんですか」

いえ、こっちも電視観望なんで。少々明るくてもいいですか? 「構いませんよ。いや〜ここで星を見る人に会うのは初めてだな〜」




てな感じで、非常に気さくな方でした。装備はSkyWatcher15cmアクロ2本をくっつけた特注の双眼望遠鏡。Sky Safari傾斜センサー付き(だったと思う)。

聞けばこの場所をホームポジションにされている方で、むしろ自分の方がお客だったらしい。いろいろ覗かしていただきましたが、両眼だと片目より明るく見えるのが不思議。銀河も明るく見え、特にM11は見事な眺めでした。こちらの方は十分スタックが進み、画像が仕上がったら見てもらう感じです。

「えっ?8センチでこんなに映るの?色も出てるしすごいな〜」とお互いに関心しきりでした。




しばらく自分の画面に集中しているとお湯が沸いた音、そのあとラーメンをすする音、そしてプシュッと缶を開ける音。

考えることはみんな一緒だなと思いながら、そちらもノンアルコールビール持ってこられたんですね、と聞くと「いや、本物のビールですよ」と楽しそう。

え〜っ、帰りはどうするんですか?とびっくりして尋ねたら「2、3時ごろには寝るんで、朝になれば大丈夫ですよ」とのこと。




まあそうなんだけどね。何か超えてはならない一線みたいに感じてたけど、別に大したことではないのかも。次からは自分もそうしようかな・・

でも周りに人がいっぱいいるときは止めておいたほうがいいかもね。(その2へつづく)
posted by Northerncross at 22:20| 岡山 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 天体 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする