このところオリオン座の1等星ベテルギウスが大きく減光しているようです。ベテルギウスはご存知オリオン座の赤い1等星。三つ星を挟んで青白く輝く、同じく一等星であるリゲルなどとともに冬の夜空を彩る有名な星。半規則的な脈動変光星であり、年老いて「爆発寸前」といわれる赤色巨星で、星自体がすでにボコボコと変形しているといわれています。
12/18の夜、肉眼で見ても確かに暗いな〜、と確認できました。この夜のカメラテストのついでに、雑ですが測光もしてみました。RAW画像のGチャンネルとステラナビゲータ10のVT等級から算出しています。

ベテルギウスの天体情報 V等級0.45 VT等級0.679 B-V=1.500(ステラナビゲータ10より)
2019/12/18 21:22〜21:24(JST) EOS6D(HKIR改造) トキナーopera16-24mmF2.8FF(28mm F3.2) ISO3200 5sec 固定撮影
ダーク・フラット処理なし SI8で開口径測光 Makali'i使用
星像が飽和してないか心配していましたがOKでした。標準星は色指数の近いアルデバラン(V等級0.87 VT等級1.160 B-V=1.538)にしました。
5枚測定した結果
1.644
1.636
1.636
1.615
1.650(VT)
1.6等級?ちょっと暗すぎる気がするけど。Makali'iでカウント数から電卓で計算しても同程度でした。
モヤが掛かってたかも知れません。光害の影響、ピントをぼかして撮影する際にトキナーレンズのボケ具合が(ある程度は仕方ないけど)均一でなかったこと、周辺減光・・等々で相変わらず精度の低い観測ではあります。0.2等ぐらいは誤差がありそうですが、2等星レベルまで暗くなっているのはたぶん間違いないでしょう。
先のくじら座ミラもおなじですが、脈動変光星は膨らんだり収縮したりを繰り返しており、星が膨張したときに暗くなるのでベテルギウスも恐らくそうなのでしょう。ただ今回の減光は観測史上最大とのウワサもあり、これはひょっとすると爆発の予兆なのかも?と期待しています。ガンマ線バーストによる地球滅亡の危機!とかオカルト好きが騒ぎ出すかも知れませんね。
天文ファンとしてはベテルギウスがどかーんと(音はしませんが)爆発し、昼間の空でも見えるほど光り輝く姿をぜひこの目で見たいと思っています。
posted by Northerncross at 12:00| 岡山 ☁|
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